鮨 登喜和 – 新発田/すし

新潟県

兄弟寿し同様に地魚を生かした
新潟新発田の美味い鮨店

新潟出張時にいつも兄弟寿しと共に寄っていきたいと思っていたものの新潟駅から向かうとさらに在来線で40分。なかなか出張のついでに足伸ばして訪問するのは厳しいためいつも断念していたのだが、今回秋田美食巡りの帰り道、羽越線周りで東京へ戻る途中で寄っていく時間も確保できることから初めて訪問させてもらった鮨店になる。

お店は新発田駅から徒歩15分程、駅前から続くほぼシャッター通りと化した商店街を歩いた先になる。お店は2024年で丁度創業70年。

店内は表向きは三代目大将の受け持つカウンター11席。元々あったボックス席は現在は素敵なワインセラーに変身。大将からセラーを作ったもののワインの勉強を全くしていなかった事に改造した後に気づき猛勉強中とのお話が今だに記憶に残る。

料理、握りの食材はほぼ新潟。シャリはこの日は5種。一貫毎に握り方、シャリの大きさを調整し口の中で最大限の旨味を放つように徹底的な拘りを貫く。

近々、新潟市内の兄弟寿し近くに鮨登喜和新潟店をオープンされるそうなので大将のお話では新潟店を訪問した後、兄弟寿しの夜2部訪問も出来るようになるのではとの事なので新潟の鮨店を効率良く食べ歩きしたい鮨好きはより一層、楽しめるようになるかもしれない。

料理内容(参考)

ある日のおまかせ握りと料理

鰯の出汁

↑佐渡両津湾の脂ののっていない小ぶりの鰯
を新発田の稲藁で燻製焼き干しにしてひいた
鰯の出汁。とろみは米粉との事で鰯の旨味が
超濃厚に詰まった至高の旨味。調味料は塩
のみ、この出汁でラーメン啜りたい気分。

ガリ 山葵 塩

↑長野安曇野井比わさび農園の「正緑」の
山葵と村上市の塩「白いダイヤ」。
写真以上に実物は色が美しい山葵、美味。

本アラ

↑上の一枚はそのまま切り付け、下は昆布で
漬けにした一枚。わぉ、もはやこれは別物。
白いダイヤや山葵でこれまた旨味の変化。

赤イカ

↑ただの塩のせではなく、赤イカを茹でで
干した赤イカの塩が素晴らしい旨味を感じ
させる衝撃の一貫。単なる塩よりも優しく
口内に旨味が広がっていく印象がある。

佐渡赤泊 鰆

↑春鰆。背中を塩で締めて寝かせた一貫。
脂ののり方だけかと思いきや背中とお腹で
味わいが全く別物になるこの鰆の口溶けも
また幸福の一時。

佐渡赤泊 南蛮海老

↑海老を塩で締めて4時間干した赤海老の
上に殻を干した粉醤油で口内旨味グルグル。
長野すし崇の一貫を思い出す旨味。

佐渡 ナメタガレイ

↑カレイをカレイの出汁で低温で茹でた湯煮。
新発田山の芋と卵白と昆布の出汁を混ぜて
蒸し餡は佐渡えご草とエソの焼き干し出汁。
この餡は今まで経験した事のない繊細さ。

のり巻きもどき

↑マダラと白子を焼いて裏漉ししてシャリと
混ぜたリゾット風のご飯に魚沼八色椎茸、
皮目にオイルを塗って炭火炙りの新発田菊芋
とクレソンをクレープ状の皮には米粉に海苔
を入れたのり巻きもどき。甘味はおぼろ。
「新」と「旧」の融合だろうか。美味い。

佐渡 メジマグロ 背中

↑佐渡スルメイカを塩蔵して作った魚醤で
漬けにした一貫。これも単なる醤油で漬け
にした物と異なり優しく口に沁みる味わい。

中トロ 腹

↑合間に普通に美味しく頂ける海苔巻き。

佐渡赤泊 黒ムツ

↑皮目の一番脂がのっている所をピンポイント
に炙った一貫。炙り目のスモーキな香りと
溢れ出る脂との融合が素晴らしい一貫。

マフグの白子

↑のり巻きもどき以上のリゾット感で美味。
スプーンの止まらなくなる一皿。

春菊

↑鮨屋でドドんと春菊が出てくるのも珍しい。
シンプルな湯煮の春菊でパパッとお口直し。

ととまめ

↑新潟のお正月郷土料理、ととまめ。
お雑煮等に入れる本来のカッチカチなととまめ
はあまり美味しくないとの事でこちらでは半熟
状のととまめ。口の中でモサっとする寸前で
思い留まったようなプチッとした弾け方が印象
に残る一皿。この半熟感は作るのが難しそう。

佐渡 鰯

↑酢締め鰯。よくある葱ペーストによる旨味
増幅だけでなく、梅干しエキスを少量かけて
食べた後の爽やかさを引き出す旨味2倍増幅
させる一貫。

新潟山北 桜鱒

↑塩と酢で締め真空パックにして低温で火
入れをし、さらに洗いにした手間手間な桜鱒。
肌の表面に生地の良いフワッフワのタオルで
身を包んだ時のような感覚をイメージしてし
まうような非常に優しい口溶けはもはや圧巻!

バイ貝

↑多面体のような切れ目とバイ貝の食感。

穴子

↑白いダイヤか創業70年の継ぎ足しツメの
いずれか選択。非常に崩れやすいが美味い。

玉子

↑もはや完全にクレームブリュレ。
表面カリカリ、ベースはプルンプルン。

お店の場所・予約方法

JR羽越線・白新線 新発田駅から徒歩15分程度
新発田駅からタクシーで5分程度

予約方法:電話予約又はネット予約

TEL:0254-22-3358

予算(参考)

滞在時間:およそ2時間半程度(ランチタイム訪問)
注文した料理 おまかせ握りと料理、ジェーンジャーエール:1杯
会計:20,680円 (2024.03現在)

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