どれも繊細な味わいの
イタリアン
数年ぶりの再訪となるが、一言で言えば最初から最後まで繊細なイタリアンという表現があてはまるお店だろう。
お店は福岡市地下鉄七隈線の渡辺通駅1出入口に直結する電気ビル本館から北館へ通り抜けたB1Fにあるので駅から雨に濡れずにたどり着く事ができる。
店内はテーブル席と個室席。ドリンクはグラスワインが千円台前半からボトルが一万円弱からの用意となりノンアルコールは千円弱といった値付けとなる。またアルコール、ノンアルコール共にそれぞれ3,5,7種類のペアリングメニューの用意もある。
繊細な味わいで美味しいながらも予約困難店ではなく、また昨今あるあるの極端な高価格帯レストランの値付けでもない為、時々訪問したくなるお店となっているのかもしれない。
料理内容(参考)
ある日の季節のランチコース
自家製ジンジャーエール
↑ジンジャー濃度は富山トレゾニエで頂いた
一杯と同程度。砕いた生姜が程よい分量で
入っているのでシスで頂く一杯よりもパンチ
は若干弱めだが飲みやすい。
お野菜のしずく
↑野菜の普段使わない部分(皮、スジ、根、
椎茸の軸等)をミネラルウォーターと塩のみ
で味付けした一杯。こちらは前回訪問時にも
味は違えど提供された一杯だが、世界観は
東京人形町のラパルタメントディナオキの
はじまりのスープを感じさせるような一杯。
フィンガーフード4種
(イカ明太子ごはん)
↑煎餅の上に赤ワインで炊いたイカ明太。
名前にピッタリ、ご飯がほしくなる味わい。
(ブルスケッタ仕立て)
↑パンに塗った秋刀魚のペースト、紅唇大根
マイクロハーブ、紫蘇、柑橘のシートを魚状
にして仕上げた一品。ペーストの旨味を引き
立てているのは紅唇大根だろうか。
(フォアグラムース)
↑フォアグラとジャム状にした優しい甘味の
柿。フォアグラとフルーツの組み合わせは
あるあるながらも美味しい一品。
(栗のニョッキ)
↑栗と糸島の熟成チーズの組み合わせが
素晴らしく繊細な甘味と香りを放つ一品。
もはやフィンガーフードの領域を超えた繊細
な和菓子であり衝撃的な一品。これは思わす
お抹茶がほしくなるフィンガーフード。
赤蕪のスープ
↑糸島赤蕪にキャビア、紫蘇、ベースに鰆の
皮炙り、白ミル貝、コンソメジュレ仕立てた
一品。この料理の味わい、日本料理店の先付
で頂く魚介のジュレの味としか表現できない
イタリアンなのに和を感じた不思議な一皿。
サラダ
↑8種類の糸島野菜。ハーブ、エディブル
フラワーにバーニャカウダのソース。後掛け
のソースはチーズを作り出す時の固形物とは
別に出来上がる液体をソースにした物との事。
このソースが実にミルキーな味わいで印象的。
梭子魚のタリオリーニ
↑日によって異なるのだろうが、パスタは
3種類の中から選択可能なのでオイルベース
パスタをチョイス。ノドグロ蒸しのような
フワッとした梭子魚に軽く芯を残した歯応え
の麺、塩気は軽く削ったカラスミ。美味い。
自家製フォカッチャとオリーブオイル
↑しっとりとしたフォカッチャ。オリーブ
オイルは前回訪問時から変わっていない
ニコちゃんマークの器。
宮崎県産きなこ豚
↑豚の甘いロース部位炭火焼きにもろみ味噌
、シチリアマルサラワイン、赤ワンで甘口
に仕上げたものと本来は生ハム、香草、子牛
で作るサンティボッカのオマージュで豚フィレ
肉、モッツァレラチーズ、生ハム包み、きのこ
、バターと白ワインソース仕上げた一皿。
炭火の香りで燻された豚肉は藁で燻した鰹の
ような日本料理で頂く一品の美味しさ、一方
のサンティボッカはイタリアンで味わう特有
の美味しさ。和とイタリアンの融合だろうか。
お茶コレクション
↑食後の飲み物は香りを嗅いで好きな茶葉を。
赤い氷菓子
↑紫蘇グラニテ、生姜と黒糖のパンナコッタ
、大葉のクランブル、巨峰シロップ漬け、
巨峰シロップのジュレを掛けたデザート。
口内サッパリデザートには目がない筆者。
美味い。
子菓子
(くまもんのフィナンシェ、カヌレ、ショコラ
の塩サブレ、フォランボワーズとラズベリー
のパートドフリュイ、パウンドケーキ)
↑熊本黒糖と竹炭仕上げのくまもんが表情
的確に捉えていてリアル。見た目だけでなく
黒糖効いたフィナンシェも美味しい。
酸味の効いたパートドフリュイやココナッツ
、バナナ、シナモンの香り風味豊かなケーキ
も非常に印象に残る子菓子。
お店の場所・予約方法
福岡市地下鉄七隈線 渡辺通駅1出入口直結
予約方法:電話予約又はネット予約
TEL:092-707-3934
予算(参考)
滞在時間:およそ1時間半程度(ランチタイム訪問)
注文した料理 季節のランチコース、自家製ジンジャーエール:1杯
会計:7,260円 (2023.11現在)