福岡の中でも料理、器、サービス全てが揃った料理店
お店へのアプローチ、店内はデザイン事務所が同じとあってか京都の「未在」や「祇園にしかわ」に非常に良く似た雰囲気。
また料理の器がどれも見惚れる程に美しい。
この日の料理で特に記憶に残ったのは灸鰹、炙り具合が絶妙。富田林の海老芋と伝楽みそ、海老芋の揚げ方は勿論の事、みその部分が酒の肴になりそうな味わいと旨味。セイコ蟹は福井名物の開高丼で頂くような蟹の卵まで使った蟹好きにはたまらない一品。肉料理の林檎と蜂蜜をかけたソースがイチボ肉と非常に相性が良い。
日本酒は福岡の田中六十五6513や女将のおすすめで田酒四割五分と共に料理を堪能したが、料理の味わいを邪魔する事なく美味しく頂けた。
美味しい日本食を味わいたい時には覚えておいて損のないお店だろう。
料理内容(参考)
ある日のおまかせコース
檸檬薫煎
↑檸檬の酸味引立つ白湯としか表現不能。
軽く胃腸を刺激して食欲増進。
先付
(岩手松茸の玉締め)
↑松茸の香りがプンプン。
松茸と玉締めのバランスが丁度良い。
椀物
(あまだい にゅうめん)
↑麺を掬い上げた時のあまだいの焼いた香り
が鼻にふんわりと入る繊細な味わいの煮麺。
繊細な出汁と軽く塩をふったあまだいの味。
麺が進む進む、繊細出汁まであっという間に
平らげた一品、素晴らしく美味しい。
向付
(天然虎ふぐ)
↑ポン酢で頂く虎ふぐ。適度な歯応えの
虎ふぐも美味いが、虎ふぐの皮を湯で炊いて
何も添加せずに作り上げた煮凝りに感動。
口に入れた時に感じるごくごく自然なふぐの
持つ塩気が美味しさの秘訣なのだろうか。
向付
(ヤイト鰹)
↑おぉ!これは用意された塩もポン酢も不要
な一皿。塩を軽くふって焼いた鰹を藁で
燻した香りだけで十分に美味いと感じた一皿。
時期が時期なだけに鰹の脂ののり方もベスト
だったのだろう。
八寸
(さばすし 銀杏滴がり)
↑他店の鯖寿司と比較すると塩気控えめで
美味しく頂ける酒の肴。
八寸
(ほうれん草胡麻和え/あんきも煮/くりせんべい
/黒豆枝豆/からすみ)
↑杏仁豆腐のような食感が印象的なあんきも
煮や、辛すぎずしょっぱすぎない漬け具合が
ベストなからすみは珍味。銀杏を噛んだ時の
ほのかな甘味も記憶に残る味わい。
揚物
(舞茸/蓮根/百合根)
↑サクッと揚げた舞茸と百合根が印象的。
冷物
(なめこ/香箱かに/菊菜/菊花/かぶおろし)
↑蟹と身と卵と味噌を小さな器に寄せたら
そりゃ美味い珍味になるに決まってるだろと
誰でも思うが、やはり王道の美味しさ。
かぶおろしで若干旨味を包み優しい味わいに
仕立てたのだろう。
牛肉
(鹿児島黒豚和牛/ごぼう)
↑歯応えはほぼ中心の牛蒡のみ、牛蒡を包む
山椒のタレがかかったイチボ肉は噛むと肉の
脂がジュワッと溶ける美味しさ。口の中で
味わう時間は幸せのひと時。
ご飯
(香の物/汁/ふぐ山椒煮)
↑福岡ゆめつくし米の土鍋ご飯と山椒煮で
ご飯が進む。
↑二杯目はちりめん山椒。
水物
(洋なし/柿/シャーベット/ワインゼリー)
↑ほのかな酸味が口内に清涼感を出すかぼす
のシャーベットとラ・フランス洋梨、愛媛
富士柿の甘味に白ワインのゼリー。すっきり
とした味わい。
お菓子
(くりおしるこ)
↑一転して親の仇のような甘さの栗しるこ。
中央の栗は和三盆仕立てで優しい甘さだが
外側の餡がとにかく甘い。早々にお抹茶が
ほしくなる一皿。
お抹茶
↑スッと口に入る苦味を全く感じさせない
お抹茶。
子菓子
↑見た目はフランス菓子のマカロンとしか
言いようのない最中。粒あんとアーモンドの
キャラメリゼで再度口内に甘さが残る子菓子。
お店の場所・予約方法
福岡市地下鉄空港線・箱崎線 中洲川端駅7出入口から徒歩8分程度
予約方法:電話予約及びネット予約
TEL:092-292-7663
駐車場:無
予算(参考)
滞在時間:およそ2時間程度
注文した料理 おまかせコース、麦焼酎1杯
会計:24,020円 (2023.11現在)