食材の旨味を
極限まで引き出す料理人
西麻布にあった霞町すゑとみ(現在の霞町やまがみのある場所)を閉め3年程休業した後、渋谷駅近くに新店「末冨」を開業。店内カウンター6席と個室2部屋。
カウンター席は客席と厨房が適度な位置関係ですっきりとまとまったスタイルが印象。
コース料理は海外訪問客向けの予約サイト上では8万台前半〜20万弱の4コースが提供されている模様。
料理は素晴らしい食材を調味料を加えて殺すのではなく極限まで食材の持つ旨味を時間をかけて引き出して調理する手間手間な一皿が非常に印象に残る。
公式HP上では会員制でも紹介制でもないとの記載はあるものの、電話番号も住所も非公開。この時点で紹介制なのだろう。
筆者も外食していると濃い味付けの料理に出会う機会が多い故、自身の味覚調整の場として定期的に訪問したい一軒となるのかもしれない。
料理内容(参考)
ある日のおまかせコース
河豚の白子と鼈の茶碗蒸し
↑調味料を加えないで引き出した優しい味わい
が伝わる一皿。ゼラチン質なエンペラと白子の
ハーモニー。一皿目から衝撃的な味わい。
松葉蟹と松茸のお椀
↑遠くで薄らと感じる昆布の甘味が印象に
残るお椀。何をどうすればここまで優しい
味わいを出せるのか実に不思議。
河豚 赤貝 赤貝の紐
↑赤貝の紐はしっかりとした昆布が敷かれた
昆布締め。河豚はポン酢かあん肝、赤貝は
そのままか塩か酢橘で。鮨屋ならマストで
シャリ玉要求したくなる旨味な肝ソースの
優しい味わいがやたらと印象に残る。
松葉蟹
↑足先、胴体、卵、味噌盛り合わせ。
これが美味しくない事は流石にない。
最後は蟹の口の周りの身を頂いて終了。
河豚の揚げ物
↑毎度毎度、鼈並に骨が多いと感じる河豚
なのだが、熱々ホクホクの幸福感にそんなの
どうでもよくなる美味なつまみ。
無花果の白和え
↑無花果から感じる甘味と優しい味わいの
白和え。極力余計な物を加えないで仕上げた
事が分かる非常に優しい味わいの白和え。
タレ焼き鼈 山椒 酢橘
↑どんなに美味い焼鳥店でも味わえない鼈肉
独特の食感と味わい。これは最高の贅沢。
栗の揚げだし
↑栗の皮旨!と叫びたくなる変態的な味わい。
ほぼ栗の旨味としか言いようがない優しい
味わいが印象に残る。日本料理店の〆のお茶
菓子として頂きたくなるような一皿。
松茸と蟹しゃぶしゃぶ
↑ここにきて再登場の松茸と蟹。
出汁がとにかく繊細な味わいで美味い。
出汁に沈んだ蟹味噌を出汁に混ぜるとこれまた
旨味がより一層引き立つインパクトある出汁。
御食事
↑この日は白飯、舞茸ご飯、雲丹ご飯の
いずれかを選択。雲丹ご飯がどんな味わい
なのか気になりオーダ。
他店だと比較的濃い味付けになるイメージ
だが、こちらはまんま雲丹と米の甘味を
しっかりと味わう品の良い味わい。
塩味は出汁いくらで調整するくらいだろうか。
シャインマスカットとピオーネ
クイーンルージュのゼリー寄せ
↑最後まで品の良い味わいのゼリー寄せ。
お店の場所・予約方法
各線 渋谷駅
※紹介制
公式HP:http://www.aoyama-suetomi.jp/
予算(参考)
滞在時間:およそ2時間程度
注文した料理 おまかせコース、麦焼酎:1杯、烏龍茶:1杯
会計:ご想像におまかせします(2024.11現在)