数回訪問すると店主に心の内を
自然と読まれる日本料理店
お店はコレド室町から、福徳神社を通り過ぎた裏手になる。店内はカウンター10席、個室席数席といったところだろうか。
筆者もなんだかんだ定期的に訪問しているのだが2回目、3回目と訪問するうちにこちらの好みの味わいをどこから判断されるのか自然と食事と共に飲み進めたくなる(料理とマリアージュする)お酒をすすめてくれる何とも不思議なお店だと訪問する度に感じさせられる。
ネット上でいくら探しても入手するのがほぼ不可能な銘柄等が毎回出てくるので内心会計がどうなるのかヒヤヒヤさせられるのだが、あまり飲めない体質もあってか比較的リーズナブルに本格的な懐石料理を頂けるお店として筆者重宝している。
今後も東京で定期的に訪問したいと思えるお店のうちの一軒になるであろう。
料理内容(参考)
ある日の特選懐石コース
搾菜
↑はし本定番の国産搾菜の塩漬け。
これが地味に美味い。お客様の中にはこれ
を数皿注文してチビチビ飲まれる方もいる
とかいないとか。
程よい塩味にこれ一品だけで酒の肴になる。
黒龍 しずく
↑まずは天皇陛下御献上酒で乾杯。
ここを訪問する時は不思議と日本酒は完全
に大将おまかせでOKと身体が判断する。
突出し
(胡麻豆腐と枝豆とコーンのすり流し)
↑繊細なすり流しが美味しく黒龍の優しい
味わいが包みこむ一品。梅雨の時期らしく
紫陽花のお椀も美しい。
お椀
(ゴマフグ、長茄子、梅)
↑炊いた長茄子との事だが燻した香り漂う
美味しさとトロッとしたフグ、梅を極端に
主張しない優しい塩味と甘味に出汁がよく
合う椀物。これは軟水変換機によるものなの
か出汁のとり方なのだろうか素人には不明。
お造り
(黒ムツ、縞鯵、鯛、土佐醤油、チリ酢)
↑表面軽く炙った黒ムツが美味。
6種類の調味料が入ったチリ酢が美味しい。
天美
↑八寸に合わせて用意して頂いた日本酒。
やわらかい甘味、酸味の味わいに八寸と
よく合う一杯。
自家製唐墨
↑毎年年明けから3月頃まで用意のある
コースとは別オーダとなる自家製唐墨。
年々厚切りとなっているような気がしなくも
ないが柔らかくしょっぱいと感じない塩味に
ついついお酒が進む珍味。
八寸
(冬瓜、穴子の煮凝り、蛸、鯵の棒寿司、
蓴菜、枝豆とコーンの岩石揚げ、鴨ロース
、琵琶湖鮎、山芋すり流し)
↑どれも美味しいが、穴子の旨味が上手に
引き出された煮凝り、金糸卵、大葉が良い
アクセントになっている棒寿司、酢を使わ
ないレモン汁と煮切り酒で頂く蓴菜、サクッ
とした枝豆とコーン、鴨ロースにのせた
無花果とクランベリーのコンポート等は
印象的な旨味。これは贅沢な酒の肴。
ENASAN
↑恵那山のこのラベルは見た事がない。
女性の方でも抵抗なく飲んでもらいたい旨
の思い記載があるだけに新政系のお酒とも
また異なる優しさのある味わい。
揚げ物
(鱧の八幡巻き、ズッキーニのフライ)
↑鱧以上に牛蒡の香りが素晴らしい一品。
炊き合わせ
(新馬鈴薯饅頭、ほうれん草、南瓜)
↑牛タンと八丁味噌で8時間煮込んだ物に
新玉葱と馬鈴薯の旨味詰まったはし本
コロッケは美味。はし本オリジナルの辛子
がいいアクセントになっていて美味しい。
御食事
(新蓮根の飯蒸し)
↑はし本定番の胡麻仕立ての鯛のお茶漬けか
季節の食材を使った食事の二択。
この日選んだ新蓮根の飯蒸しはいい意味で
裏切られた一品。蓮根、枝豆、シラス、
の香り旨味と金糸卵の優しい甘さに梅肉の
アクセントが美味しく箸が進むまさに御食事。
デザート
(マンゴームース、マンゴーラッシーソース)
↑デザートは3種類から選択。
蒸さない、焼かない1日限りの寒天プリン、
季節のフルーツゼリーよせは定番デザート。
筆者も一通り食したが、最近は季節限定
デザートの一択。この日頂いたマンゴー
ムースは程よい酸味の効いたラッシーソース
とマンゴームースの融合が印象的。
選べない方は3種全て頂く事も可能。
お抹茶とお茶菓子
↑個体と液体の境界点ギリギリを突いた食感
の水羊羹。手間手間がかかりそうな水羊羹。
苦味なきお抹茶で美味しく〆。
お店の場所・予約方法
東京メトロ銀座線 三越前駅A10出入口から徒歩3分程度
JR総武線 新日本橋駅5出入口から徒歩2分程度
東京メトロ日比谷線 小伝馬町駅3出入口から徒歩9分程度
予約方法:電話予約又はネット予約
TEL:03-6225-2456
予算(参考)
滞在時間:およそ2時間半程度
注文した料理 特選懐石コース、日本酒(グラス):3杯
会計:18,480円 (2023.06現在)
滞在時間:およそ2時間半程度
注文した料理 特選懐石コース、日本酒3種:半合、自家製唐墨(追加品)
会計:22,330円 (2024.02現在)